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【BOOK】謎が散りばめられている小説!住野よる『この気持ちもいつか忘れる』



今回ご紹介する本は住野よるの『この気持ちもいつか忘れる』になります。

この作品は音楽バンドのTHE BACK HORNさんとのコラボでして、THE BACK HORNの歌詞を元にストーリーが作られているのが特徴です。

住野よるさんの独特な不思議な世界観ももちろんあり、お話の中に惹き込まれるような内容でとても面白かったです。

以下、個人的に気になったことなど記載していますので、ネタバレしてほしくない方はこれ以降読まないでくださいね。

この気持ちもいつか忘れる (新潮文庫) [ 住野 よる ]

価格:990円
(2023/9/30 11:23時点)
感想(1件)

あらすじ

毎日が退屈だ。楽しいことなんて何もない。授業を受けるだけの日日を過ごす男子高校生のカヤは、16歳の誕生日に、謎の少女チカと出会う。

美しい目を光らせ、不思議なことを話すチカ。
彼女は異世界の住人らしいのだが、二つの世界では奇妙なシンクロが起きていた。

そして、チカとの出会いを重ねるうちカヤの心にはある変化が起き……ひりつく思いと切なさに胸を締め付けられる傑作恋愛長編。

感想&謎

不思議な世界観のある作品だったのですが、かなり謎な部分があり、そして読み終わってもその謎について全然解説されていない!?

他の読者の考察や感想を見ても全然わからないっていう。衝撃でしたね。

そんな気になったことと、解説や感想を調べた結果がこちらになります。
※基本的に解説ブログではないので、解説を知りたい方は別のブログを見てみてくださいね。

気になった謎と解説

①バス停で出会うチカの世界

この作品の中心となるバス停で出会う異世界人のチカ。
目と爪だけが光、傷を負うとそこも光る。
体温は低くて恋愛という考えがないっていう謎な存在なんですよね。

明らかに別世界という感じなのですが、言葉は一応通じるし、姿はおそらく人間と同じ。

がしかし、このチカの存在が結局何だったのか。カヤ(主人公)の妄想だったのか。

個人の人の解説や感想では妄想説が多かったみたいですが、個人的にはそんな妄想あるのかなと思ってしまった。

②チカの世界の戦争と会話中に入るノイズ

チカとカヤはバス停で色々コミュニケーションを取っていくのですが、なぜか会話中にノイズが入ります。

これは作中ではカヤの世界になく、チカの世界にあるものはカヤが聞き取ることはできないのかもと言っていますが、後半、チカとの関係がギクシャクして行くとほとんどの言葉がノイズになり聞こえなくなっていました。

なので、チカとの心の距離などでもノイズが入ったりするのかなとも思ってしまった。

これは結局何だったか分からずですね。

また、チカの世界には戦争が起きているのですが、我々が考える戦争とは異なるもののようで、神聖なサイレンがなったら戦争が始まる。
一般の人が死ぬことは基本的にない。
などなど、どんな理由でどのような戦争が起こっているのかが全く想像できずでした。

③チカが出会っている別の人とは?

チカはカヤとの会話でカヤの世界のことを学んでいるのですが、ちょこちょこカヤの世界のことが知っている描写があります。

私はそんなことにも気づかなかったのですが、カヤの世界には犬はいないけど、なぜかどんな生き物であるかは知っているなどのような。

その理由は実はカヤ以外にも別の人と別の場所でカヤと同じように会っていると会うものでした。

この事実によりカヤとチカの関係性が悪くなってしまうのですが、このカヤ以外の別の人って誰なんだ?という疑問が。

この疑問も特に触れられることなく小説は終わってしまいましたね。

④犬はなぜ逃げたのか

カヤがチカの世界をより良くするために同級生のなっている犬を誘拐するシーンがあるのですが、その犬はリードが外れて逃げてしまいます。

個人的な想像なのですが、カヤはしっかりとリードを固定して

⑤田中と斎藤

主人公のカヤは自分は凡人で、特別になりたいと思っている青年で、周りの人も凡人だと考えています。

なので、作中で周りの人を基本的に田中と呼び、ちょっと変わったやつは斎藤と呼んでいるのです。

これは小説の後半でその説明をしているのですが、読んでいる時は全然気づきませんでした。

あの田中や飼い主の田中などの言葉は出てくるのですが、勝手に同一人物と思ってしまっていた。

よくもまぁあんなに田中が出てきていたのに違和感なく読めたよなって驚いちゃいました。

⑥カヤの世界の見つからないようにという挨拶

これも小説内での解説はありませんでしたね。

たまに言うこの挨拶。

家族や友達も使っているので、何かきっと意味があるものなのだろうなって思うのですが、分からずでしたね。

他の方の解説では、かつてこの土地に逃げてきた人々が先住民から隠れるために空き家を利用したという描写から、先住民に見つからないようにという言葉の見つからないようにだけが残っている意味のない言葉。おまじないのようなものという意見もありました。

⑦ラストですれ違うベビーカーの女性は誰

最後の最後で登場するベビーカーの女性。
これも結局何だったのか分からずじまいですね。

カヤがあの頃から本名で呼んでいたどこか俺と似ている彼女とは言っているのですが、誰なんだ?

個人的にはチカの生まれ変わりなのかなと思っているのですが、チカは本名七日っていう疑問もあり、うーん。わからない。


とまぁ軽く書き出しただけでもこんなに謎や気になる点が溢れ出てきましたね。

きっと他にも読んでいる中で気になるところが多々あったり違和感があったりした記憶があるのですが、多すぎて。

そんな謎多いストーリーでしたが、きっと読者の解釈に任せる的なことなのかな。

このブログをみて読みたくなったよって方はぜひ読んでみてください。
そして自分なりの解釈をしてみてくださいね!

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