今回ご紹介する小説は黒澤いづみさんの『人間に向いてない』になります。
このお話なのですが、子供を持つ親として想像すらしたくないストーリーになっているのですよね。
ある日突然、子供が異形の姿に変わってしまう病が蔓延します。
その異形の姿はムカデのような姿やイソギンチャク、植物など様々ですが、必ず人間の部位が含まれています。
口から人間の舌がでてたり、虫の脚が人間の指だったりと。
想像するだけで恐ろしいし、忌避してしまいますよね。
それも治す手立てもなく、世間一般では死亡した扱いになってしまう。
子供がそんな状況になったら自分だったらどう行動するのか悩んでしまいそうです。
このお話は異形となった息子をそれでも育てていく母親のお話であり、周りの人(父親や同じ状況になった別の家族)との関わり合いを通して家族の意味や大切さを教えてくれるストーリーでした。
なかなか重いストーリーですが、子供を持つ親にはぜひ読んで欲しい小説になっていますので、気になった方はぜひ読んでみてください。
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あらすじ
ある日突然発症し、一夜のうちに人間を異形の姿へと変貌させる病「異形性変異症候群」。
政府はこの病に罹患した者を法的に死亡したものとして扱い、人権の一切を適用外とすることを決めた。
十代から二十代の若者、なかでも社会的に弱い立場の人たちばかりに発症する病が蔓延する日本で、異形の「虫」に変わり果てた息子を持つ一人の母親がいた。
あなたの子どもが虫になったら。それでも子どもを愛せますか?