今回は最近読了した本である辻村深月さんの『傲慢と善良』をご紹介しようと思います。
人の傲慢(上から目線)さと善良(世間知らず、鈍感)さを繊細に描いた作品となっていました。
お話は婚期を逃した架(かける)と同じく婚期を逃した真実(まなみ)の結婚に向けてのお話になります。
架は東京で小さな会社の社長で、いわゆるザ陽キャで気がきくしおしゃれでモテる男。
それに対し真実は群馬の実家に住んでいて、親に言われたことを守る純粋な箱入り娘的な感じですね。
この2人は婚約するのですが、色々な出来事があり、真実が突然失踪してしまうのです。
彼女の実家や親戚などなど、誰にも連絡せずにです。
なぜ彼女は失踪してしまったのか。
果たしてこの2人の運命はどう進んでいくのか。
それぞれの想いや考え、心理描写が細かく描かれている引き込まれるストーリーとなっています。
登場人物のそれぞれの傲慢と善良さを見ると、こういう人って沢山いるよなって思いますし、こうはなりたくないなとも思ってしまいました。
読み出したら止まらない作品になっていますので、ぜひ読んでみてくださいね。
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あらすじ
婚約者・坂庭真実が姿を消した。
その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。
「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。