今回は2022年5月に映画が公開された小説『流浪の月』を読了しましたのでご紹介いたします。
ジャンルはサスペンス?恋愛?なかなか分類するのが難しいのですが、さまざまな人間関係が描かれたドラマのような作品でしたね。
大学生の文と小学生の更紗ちゃんが出会うことから話が進んでいくストーリーなのですが、お互いに内に抱えるものがあり、互いに惹かれあっていくのです。
がしかし大人と子供。どうなってしまうのかが簡単に予想できてしまいますよね。
何があったかなんて当事者同士しかわからないのに、世間では偏見や先入観で判断されてしまい、話すら聞いてもらえない。
勝手に想像されて勝手に哀れまれてしまう。
世間とは残酷なものですね。
2人の関係は他人から見たら歪かもしれないけど、一緒にいては言えない理由は山ほどあるけれど、それでも互いにそばにいるだけの関係を望んでいるだけなのに。
と、こんな感じで、現実の世界で起こってしまったらどう判断すべきか難しい問題を題材にした世界観のあるお話で、一気に読んでしまいました。
一方の意見だけを聞いたり、勝手な先入観で判断しちゃダメですよね。
この小説に興味を持ってくださった方はぜひ読んでみてくださいね。
この世界観に引き込まれること間違いなしです。
価格:814円 |
あらすじ
せっかくの善意をわたしは捨てていく。
そんなものでは、わたしはかけらも救われない。
愛ではない。けれどそばにいたい。
新しい人間関係への旅立ちを描き、
実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。
あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。
わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。
それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。
再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人間を巻き込みながら疾走を始める。
新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。