今回はタイムトラベル系ミステリーである乾くるみさんの『リピート』をご紹介いたします。
乾くるみさんといえばイニシエーションラブでもお馴染みですね。
今回のリピートもイニシエーションラブに劣らず面白い!
ということで、早速ご紹介です。
『リピート』は、タイムトラベルとミステリーの要素を巧みに組み合わせた小説です。
この小説は、現在の記憶を持ったまま10ヵ月前の自分に戻れるという夢のような「リピート」に誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ10人の男女が、一人また一人と不審な死を遂げるという事件を描いています。
タイムトラベルを扱った作品の中でも、過去改変による影響や改変前との比較などが複雑になりがちですが、これは読みやすかった気がしますね。
そして、ミステリー小説なので、もちろん殺人事件が起きてしまいます。
こうなってしまうと全員が怪しく見えてきますよね。
謎が明かされるまで、読者は誰が犯人なのか、どのような動機があったのか、続く事件にはどのような関係があるのか、といった疑問がいくつも湧いてくる。
そして、最後まで読むと、どのように事件が結末を迎えたのかが明らかになり、納得してしまうストーリーとなっていました。
この小説は、ミステリー初心者でも楽しめるように、ストーリーの展開がスムーズで読みやすくなっています。
また、タイムトラベルという要素を取り入れたことにより、独特な設定があり、面白味があります。
『リピート』は、記憶だけを過去に送る(戻る)ことができたら、自分なら何をするかと考えさせられる作品です。
ミステリー要素とタイムトラベル要素を組み合わせた、スリリングで読み応えのある小説です。
是非、読んでみてくださいね!
価格:968円 |
あらすじ
もし、現在の記憶を持ったまま十ヵ月前の自分に戻れるとしたら?
この夢のような「リピート」に誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。
ところが彼らは一人、また一人と不審な死を遂げて…。あの『イニシエーション・ラブ』の鬼才が、『リプレイ』+『そして誰もいなくなった』に挑んだ仰天の傑作。