ダイナーやヘルタースケルターの監督である蜷川さんの作品なので独特な演出がありましたね。そんな『人間失格』のレビューをしていきます。
あらすじ
小栗旬、宮沢えり、沢尻エリカ、二階堂ふみなど豪華なキャストとなっています。
有名な作家である太宰治は妻子がいながら、他の女性のところに行ったり、酒やたばこを続けたりと欲望に満ちた生活を送っていた。
そんな彼は支持者である静子の日記をもとに『斜陽』を出版するなど、ベストセラーとなる作品を出版するが、他の作家から批判され、最高の傑作を追求することを決意した。
この最高傑作を執筆するためには、家族など守るものを捨て、人生全てを使う必要があると考え、彼の人生をかけてこの文学を完成させる。その過程を描いた作品となっています。この作品の中では3人の女性が出ており、それぞれ信じる愛のカタチが違い、その愛のカタチを太宰治がどう受け止めていくかも見所のひとつではないでしょうか。
評価
ストーリー:★★★☆☆(3)
演技・演出:★★★★☆(4)
音楽 :★★★☆☆(3)
面白さ :★★★☆☆(3)
総合点 :★★★☆☆(3)
感想
私は人間失格がどのような話だったかほとんど覚えていませんが、とにかく波乱万乗な人生を送った人の話だと思っていました。
しかし、この作品を見て本当は違うのではないか、この『人間失格』を執筆するために波乱万丈な人生を選んでいたのではないかと考えさせられる内容でした。
と真面目な感想もありますが、見ていて思ったのはこんな感じのこと。
・内容はちょっと重めです。
・蜷川さんの独特な表現は相変わらずすごい
・山崎富栄役の二階堂ふみ、メンヘラ感すごくて重い
・見ていた方の客層は結構幅広い
また、3人の女性のそれぞれの愛のカタチは考えさせれるものがありましたね。
小説「ヴィヨンの妻」のモデルになった津島美和子役に宮沢りえ。
最後には太宰治の執筆を最優先に考え、家族を壊してでも執筆するように応援するところ、ちょっと感動でした。
小説「斜陽」のモデルとなった太田静子役の沢尻エリカ。
最初はとても依存していたのですが、子供が生まれてからはそんなに依存している感じはなく、自分の人生を楽しんでいる感じでした。自分の力を信じ、太宰治がいなくてもやっていけるような印象を受けました。
最後に共に死を遂げた山崎富栄役の二階堂ふみ。
最後まで太宰治とともに生きたいと考え、太宰治が他の女性のところに行くのであれば自分は死ぬと言う、完全に依存した女性。メンヘラすごいわ。
どの愛のカタチが良いという話ではないですが、このすべての愛のカタチを受け入れられる太宰治はとても寛容的なのでしょうね。まとめかたわからないです。